覚悟

なにかとうまくやってきてなんとかあいだをすりぬけてなんとなくあしなみそろえてなにふじゆうなくいきてきた うん なにかとほめられてきたしなんとかうまくえんじてきたしなんとなくつっかえてるけどなにということはないはずだ おや なにかがたりないなん…

幸せへのブリッジ

どこまでも続いている青空の下 私たちは今日もブリッジをする あの日もそしてあくる日も 青空の見える日も見えぬ日も 分厚い積雲が立ち込めて 空が灰色になった 恋人たちの談笑と霞みゆく未来が見えて 私の腕は微かに痙攣しはじめた やがて土の湿っぽい匂い…

めぐりあい

誰もいない山の小路を人は歩く ゆっくりとした足どりで 年輪を刻んだ大樹 苔むした位牌開祖から戦没者へ 老夫婦から若人へ 永遠という名のもとで めぐりゆくいのち 辛さという名の大地で転げながらも続く幸せへの一本道 ふと足をとめる風のさざめき 小鳥のさ…

契り

祈りとともに目をつぶると わたしをめぐる列車が動き出す 窓ごしにうつる海や畑やコンビナートや民家その街にとけこむかつてのわたし 窓のわたしをぼうっと見てたらいつの間にか街は遠ざかり わたしは思いっきり手をふる さよならとありがとうを添えて そし…

まっさら

まっさらなノートにはどんな書き出しがいいだろう これまでのこと これからのこと 誰もいない店の扉を開けるような 鼓動がからたじゅうをめぐるような ただいまを何度も言いかけては引き返し 流行りのカフェテリアに入っては心の空虚さを紛らわした ひととき…

夢よいつまでも

いつからだろう 夢を枕に眠らなくなったのは ツバメは巣から飛び立つのに いちょうは色づきはじめるのに いつからだろう 夢を叶えなくなったのは カモメは海を渡ってくるのに 太陽はいつでもそばにいるのに 見えないものを見なくなると 見えるものが見えなく…

いま

わたしは今日も街を歩く 四車線の大通り 信号機は青に変わり 忙しなく走りゆく自動車 さまざまなカタチで さまざまないまを乗せて どこがはじまりでどこがおわりか 見知らぬ小路といつか来た道が交差する場所 立ち並ぶビルを見上げればかつての記憶が鮮明に…

ひとえの着物

いまと今とを紡ぎながら 人は今を生きてゆく 過ぎ去りしいまを慈しみ 未だ来ぬいまに思い馳せて 私はその紡いだ繭で 心の絹を編んでゆく 時間というのは残酷なもので 蚕たちに暇を与えることはない 人間は脆いいきものなので 15カラットのダイヤの無欠さを信…

ヒア・カムズ・ザ・サン

やわらかな光にさそわれて私は目覚ましのタイマーをとめる カーテンを開けると 今日が私を出迎えてくれる 小鳥たちが挨拶を交わし こおろぎもそれに応える どこまでも澄みわたる高い空に永遠を感じながら 足跡を見つめる どこからきてどこへゆくのか限りある…

「素直ってのは」

素直ってのは楽なもんです うんうんうなずきにこにこわらって ただ風に吹かれるままに揺れている 吹かれるたびに綿毛をふわり あっちの人にもこっちの人にも 見たいものだけ見せてあげよう 誰も傷つけない保身罪なき偽善 そのうち綿毛は生えかわり 人びとは…

“フォレスト・ガンプ”からの便り。

多くの人たちが羽を休める金曜日。 「金曜ロードショー」で放映されている、多くの人が 愛の眩さと儚さに涙しているであろう不朽の名作「タイタニック」を横目に、 私は別の作品で、何とも言えぬココロのじんわりと温かい感触に浸っていた。 トム・ハンクス…

“素敵”の“敵”ってどんな“敵”?

大海原に抱かれるように沈んでゆく太陽を見て、“素敵だなあ”と呟く。 華やかなネオンに染まる街並み、さんざめく灯りを見下ろし、“素敵ね”と囁く。 ある人の優しさ、勇敢さ、真っ直ぐな瞳に、“素敵な人だね”と心魅かれる。 ー素敵だねー ある日の昼下がり、…

「拝啓、かつての私へ。」

“過去は変えられないけれど、未来は変えられる” 人は辛い経験をしたとき、この台詞を常套句のようにつぶやく。 いつまでも下を向いていられない、 こんなことで躓いていてどうする、 そう戒め、鼓舞する。 手綱を握り直し、喝を入れ、再び歩み始める。 そし…

"Rocketman"にみる“自分を愛する”ことの真実。

私がいちばん好きな映画 “Rocketman”。 私の混迷期に一筋の光をくれたこの映画。 Elton Johnの、私たちへのメッセージとは何だったのか。 それは、“自分を愛すること”。 人と比べるのではなく、今のありのままの自分を好きになること。 無垢な私は、これをそ…

縁の道。

“縁”と書いて、“えにし”。 わたしたちの先祖は、“縁起物”や“縁結び”など “縁”に囲まれ慈しみながら生きてきた。 私たちは何か不運に遭遇したとき、 出会いそのものを後悔してしまう。 人と仲違いしたとき、裏切られたとき、 不躾な態度をとられたとき、悪者…

「今を生きる」の本質。

“今を生きろ” 高校時代、あれは確か英語科の先生が事あるごとに言っていた言葉。 あの頃は、そしてつい最近まで、 真意をつかめぬまま多くの時間を浪費した。 “今を生きる”と言ったって、 未来のビジョンを描き、計画立てて行動しなければいけないじゃないか…

Never tell a lie.

あるがままの心で生きようと願うから 人はまた傷ついてゆく。 知らぬ間に、“自分らしさの檻”のなかでもがいている。 Mr.Children “名もなき詩”の歌詞である。 弱冠26歳にしてこの歌詞を書いた彼は天才としか言いようがない。また、それなりの苦悩も重ねてき…

Believe myself.

そろそろ、気づいてもいいだろう。 そろそろ、認めてもいいだろう。 全ては、自分だってことを。 目の前で起こるすべてのこと、 目の前にうつるすべてのこと、 人と出会い、話し、意気投合し、 共に過ごし、共に笑い、時にすれ違い、 これら起こるすべてのこ…

寒に耐えて桜花麗し。

幕末から明治初期にかけて活躍し、 近代の我が国の土台を築き上げ、新たに来る文明への門戸を開いた「西郷隆盛」の言葉 “雪に耐えて梅花麗し”に傚ったものである。 長い冬を耐え忍び、新たな息吹が扇動しはじめる時候。 先日、私が懇意にしている場所でこれ…

謹賀新年。

明けましておめでとうございます。 新年の初ブログ、前厄かと思いきや本厄だった私の験担ぎの念も込めて筆を執ります。 さて、今年もやりたいことは数知れず。 されどここはぐっと堪えて、“極める”ことに重きを置くことに。 そんな私の2021年のテーマは‥ “泰…

年の瀬を迎えて。

大晦日。 今年も多くの出会いに恵まれ、色々な人に叱られ励まされ、お世話になりました。 「改進」を掲げて走り続けた2020年。 「改進」しすぎてガタが来た2020年。 「改進」しながら世話を焼かせた2020年。 「改進」すれど迷惑をかけた2020年。 「改進」と…

越えがたい壁 "The difficulty of climbing over WALL "

壁。 どんなにがむしゃらに頑張っても、どんなに一途に積み上げてきても、 どれほどの苦難と闘ってきても、どれほどの深い渓谷を墜ちそうになってきても、 順風満帆なんてものは夢想であるかのごとく目の前に立ちはだかる。 ふと周りを見渡せば、輝きに満ち…

『グッド・バイ』

『グッド・バイ』 言わずと知れた、太宰治の遺作である。 遺作といっても書き上げる前に自らの命を絶ったので、「絶筆の未完作」が正しい。 人やものの価値観がめぐるましく変わりゆく激動の時代を駆けた奇才は、終瀬に何を思ったのだろう。 それはきっと “…

【戦後75年~先人たちの想いをつなぐ~】

日本を守るため、自らの命を捧げた先人たちがいる。 その先人たちは、いまの私と同世代かもっと若い者だった。 「神風特攻隊」 それは自らの命を捧げる、死への覚悟だ。 彼らが記した最後の手紙。驚くことに、そこに死への恐怖は一切書かれていなかった。 「…

「知覧特攻平和会館」

“人生”という言葉を考えたことはあるか。 “人が生きる”。実によくできた言葉である。 それは同時に、命が尽きるとなくなってしまう、だが言葉は残る。矛盾と虚しさに満ちた言葉である。 “最期”について、考えたことはあるか。 それはすなわち、無情にも続い…

I won't run away anymore.

2020年も早いものであと3ヶ月。 そろそろ棚卸しをせねばと思い、これまでの 系譜をノートに書き留める。 今年は正に「変革」の年だった。 そして、「混迷」の年でもあった。 そんな私が課す、最後の挑戦。 もう、逃げない。 大切なものを、失わないために。 …

「想いを言葉に。」

周りの人に対する色んな想い。 そこには、色んな形がある。 そして、色んな伝え方がある。 いつも顔を合わせていて、近しい存在だと 「言わずとも図れるはず」 「いま伝えなくてもいい」 と、つい置き去りにされる。 そして、突然の別れのとき 「あの時伝え…

「見返り」なんか求めるな。

私がいちばん私らしくいられる瞬間。 それは、「誰かのために尽くして、喜んだ顔が見られること」 確かに、その瞬間は楽しい。 しかしこれが何年も積み重なり、周りの幸せを見るうちにいつの間にか私の心は廃れてゆく。 好きでやってたはずなのに、いつの間…

「生涯勉強」

勉学という道程には、道標が幾つもある。 選ぶ者、選ばざる者、諸ともに等しく開かれている。人生の終着点までずっと。 命尽きるまで、私たちは勉学できる。 常に何かから学び、悩み、日進月歩。 学べる欲が尽きぬこと、学びが血肉となり、何人も成長させて…

Believe your taste, don't need a reason for...

遥か向こうの地平線に沈みゆく、夕陽。 独りの夜道を柔らかに照らす、月光。 宵闇の岸に打ち寄せる、海月色のさざ波。 これらを見て、「きれいだな」と思う。 淀みない、透き通った心で。 その純真な心に、「なぜ」などいらない。 心の奥から届く声だから。 …