夢よいつまでも

 

いつからだろう  夢を枕に眠らなくなったのは

ツバメは巣から飛び立つのに

いちょうは色づきはじめるのに

 

いつからだろう  夢を叶えなくなったのは

カモメは海を渡ってくるのに

太陽はいつでもそばにいるのに

 

見えないものを見なくなると

見えるものが見えなくなる

 

窓の外ばかり見つめていると

私は消えていなくなる

 

妥協と嘘で塗りたぐられたキャンバス

 

こんなはずじゃなかったのに

やせこけた絵の具が最後の声をふりしぼる

 

何をおそれているのですか

夢はどこへいったのですか

 

がらんとした部屋に流れるレット・イット・ビー

見たいものだけ見せたところで

私の帰る場所はありゃしない

 

レット・イット・ビー    夢よ立ち上がれ

あなたはあなただけのもの