「人前で話すのが苦手」の克服法②

前回は、主に心持ちに重きを置いてお話をした。

今回から、実践的なものに移っていく。


さて、発表の準備をするとき「カンペ」を用意している人は多いのではないか。

「カンペ」といえばTVでもお馴染み、次に何を話すかの概要・セリフが書かれたものである。


この「カンペ」は広義であるため定義付けが難しいのだが、ここでは発表時に手元に置いてある資料以外の「セリフが書かれたカンペ」とする。

もしそのカンペを発表用に作ろうものなら・・・

「今すぐ捨てる」べきである。

なぜ「カンペ」を用意するのかという問いの根源まで遡ってみると、

・忘れてしまうことの不安への安定剤
・完璧に話さねばならないという義務

この2つにたどり着く。


これらの感情に揺り動かされる原因自体が、「カンペ」を用意するという行為にあるのだ。

セリフを作る→一言一句覚える→完璧に覚えねば→忘れてしまった、どうしよう…この悪循環に陥るのである。


このような蟻地獄から抜け出すにはどうするか。


「伝えたいポイントだけをまとめ、話の流れを何回もシュミレーションする」
ことである。

例えば、「朝起きてすべきこと」という題で話をするとしよう。
セリフにするとかなりの分量になるので、まず概要だけとりあえずまとめる。

1 起床後すぐに日光を浴びる
2 朝食前にうがいをし、一杯の水を飲む
3 軽い筋トレをする

だとする。

これらの3つに、概要の根拠となる説明や具体例を付け加えていく。
一本の枝に果実がなっているようなイメージだ。

例えば、1の話であれば
・日光を浴びることで体が活動を始める
・起床後の眠気が吹き飛び、よい目覚め
などの果実を付け加えればよい。

これらを資料や頭で記憶しておいて、話をするときに「引き出し」から出してきて「つなぎ合わせ」
ればよいのだ。

こうすれば簡潔にまとまるし、この話の時にはこの内容だというのが明確になるので、しゃかりきにセリフを準備する必要もなくなるのだ。

・話のポイントを簡潔にまとめる
・「ポイント」に付け加える論拠や具体例などの「ネタ」を準備しておく

ぜひ試してほしい。

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